カジノ日本進出の道
カジノや国際会議場、劇場などで構成する統合型リゾート運営大手の米MGMリゾートインターナショナルのジェームズ・J・マレン会長兼最高経営責任者(CEO)は19日、日本経済新聞の取材に応じ、「(カジノの解禁に向けた)日本の法制化の動きを見守っている。実現すれば、大変なチャンス」と日本進出に意欲を示した。
マレンCEOは「日本は鉄道や空港などの交通網、教育を受けた人材、自然環境など統合型リゾートが成功する環境が整っている」と指摘。
日本に進出する際には「不動産開発やホスピタリティー、エンターテインメントなどの分野で適切な日本のパートナーと組み、当社の資本を入れて事業に取り組みたい」と話した。
カジノの解禁が犯罪の増加につながるといった見方があることについては「経済活性化や雇用創出といった社会的メリットのほうが大きい」と強調。
「国際的な会議や大会なども誘致し、世界の人が日本に訪れるユニークな場を提供していきたい」と構想を語った。
【2012年4月20日 日本経済新聞】
合法カジノで地域振興を 阿寒湖温泉で道内初のサミット
カジノの国内合法化とカジノによる地域振興を目指し、釧路商工会議所は17日、阿寒湖アイヌシアター「イコロ」(釧路市阿寒町)で「第7回日本カジノ創設サミット」を開き、全国でカジノ誘致に取り組む民間団体の関係者ら約280人が参加した。
道内は初開催。カジノの法制度に詳しい大阪商大アミューズメント産業研究所の美原融所長が講演。模擬カジノも行われ、参加者はルールを教わりながらブラックジャックやルーレットなどを楽しんだ。
【2012年3月18日 北海道新聞】
カジノ合法化構想
日本では、この10年間カジノ合法化の議論が交わされているが、未だなかなか進まない。
それには、過去6年に渡る政局の不安定が大きな要因といえるでしょう。毎年総理大臣が
替わる日本では、カジノのようなデリケートな法案は審議にすらかからない。野田総理には
最低4年は務めてもらって、その間にしっかりと議論を進めていただくことを期待します。
日本のカジノ合法化進むか
日本がカジノの合法化に向けて動き出している。それを後押しするのは米国のギャンブル業界やアジアにおけるカジノセンターの成功、そして長引く景気低迷を断ち切るための新たな成長産業の必要性だ。
党派対立が絶えない政治の世界だが、この件では珍しく与野党5党の総勢150名で構成される議員連盟がカジノ合法化に向けて団結しており、2年以内にカジノを合法化させるプロセスが開始する可能性がある。同連盟の指導者によると、今国会の会期が終了する6月までに法案を提出する予定だ。一部の予測によると、この法案が可決されれば、世界第3位の経済大国日本でカジノが5年以内に導入される可能性がある。
最大野党自民党の岩屋毅衆議院議員は取材に応えて、カジノは観光促進、ビジネスの活性化、雇用創出、地域活性化に役立つと述べ、近隣諸国も同じような計画を検討中で、急がなければ日本は大きなチャンスを逃すことになると警告した。
米国からも大きな期待が寄せられている。ラスベガス・サンズ社の最高経営責任者(CEO)、シェルドン・アデルソン氏は28日、東京で複合リゾート開発の経済利益について講演を行う予定だ。 同氏は今月初めに行われたアナリストとの電話会議で日本のカジノ構想について熱弁をふるった。ここ数年、多くのカジノ業界トップが日本を訪れている。
ラスベガスのカジノ王、スティーブ・ウィン氏もカジノ構想を推進する一人だ。ただし、同氏の場合はかつてのパートナーでパチスロ・パチンコメーカー、ユニバーサルエンターテインメントの岡田和生会長とのゴタゴタで多少影響力は薄れているかもしれない。
日本では現在、賭博行為は違法であるものの、競輪、競艇、競馬、オートレースによる賭博は認められている。また、人気の高いパチンコも、ラスベガスのカジノのフロアにずらりと並んぶスロットマシーンのようなものだ。ウィン氏ともめている岡田氏もパチンコなどの製造によって富を築いた。
日本の政治家はこの10年間、カジノの合法化を検討してきたが、今まで進展はなかった。カジノ推進派は、合法化によって賭博依存症が増え、新たな犯罪の温床となったり、今も威力をふるっている暴力団が新たな力を得るのではないかといった懸念と戦ってきた。昨年、大王製紙の会長が海外のカジノでの負債を埋め合わせるため会社から資金を引き出していたとの容疑で逮捕されたことも逆風だ。
カジノ合法化に反対している数少ない政党の1つ、共産党のある議員は昨年12月の国会で、大王製紙の事件で、カジノのリスクの高さが広く知られるようになったと述べた。
世論調査では、カジノ合法化への支持率は概ね高い。11年に行われた新聞社2社の調査では、いずれも回答者の6割以上がカジノ合法化に賛成だった。しかし、週刊東洋経済が行った昨年12月の調査では、カジノ合法化賛成は40%、反対は47%と、異なる結果が出ている。
カジノ合法化を擁護する議員と専門家は、最近カジノを合法化したシンガポールの成功事例を引き合いに出している。シンガポールでは2010年にラスベガス・サンズ社が運営するマリナ・ベイ・サンズとゲンティング・シンガポール社が運営するリゾート・ワールド・セントーサがオープンして以来、国際観光業界が活況を呈している。シンガポールの11年の観光収入は10年から17%増加し 222億シンガポールドル(約1兆4200億円)となり、海外からの訪問客数は13%増の1320万人となった。同時に、厳格な犯罪防止策によって犯罪率は抑制されている。
カジノ合法化を目指す議員連盟の幹事長を務める小沢鋭仁民主党議員は取材に応じ、昔はラスベガスのカジノはマフィアに牛耳られていたかもしれないが、今は、ショッピングセンターやショービジネスが揃った一流のリゾートであり、日本にもそのようなリゾートが欲しいと語った。
アジアではマカオやシンガポールのカジノ市場が最も成功しているが、ベトナムやカンボジア、フィリピンにも広まっている。韓国では外国人専用の施設をオープンした。一方、台湾などは導入すべきかどうか検討中だ。
日本のカジノ構想は正念場ともいえる時期を迎えている。昨年3月の東日本大震災とそれに続く原発事故で、何十年も続く日本経済の低迷はさらに落ち込みの度を加えた。海外からの観光客の数は激減し、政府は被災した東北地域復興のため、多額の歳出を余儀なくされた。カジノ擁護派のロビイストの一部は、カジノ収入によって、増税することなく政府の新たな財源が確保されると主張している。
日本でカジノが合法化された場合、業界収入は100億〜440億ドル(8000億〜3兆5000億円)と見積もられている。低めに見積もっても、日本のカジノ収入はラスベガスのそれを上回ることになる。
地方自治体は既に、変化を見越し、競って準備を進めており、沖縄、大阪、千葉の各県は、予算の一部をカジノ建設計画の調査に充当している。政治界で人気急上昇中の大阪橋下市長もカジノの熱心な擁護者として知られている。
今回の法案は、過去とは戦略を変えカジノの数や建設場所などの詳細を意図的に減らしている。過去のように詳細部分が政治的にネックとなって泥沼化するのを防ぐためだ。可決されれば、政府は、2年以内にカジノ合法化に必要な施策を具体的に入れた詳細な法案を提出することになる。こうした法整備は、最初の法案可決から3カ月以内に首相を委員長として設立される新たな政府組織 が行う。
自民党の岩屋議員は、過去に比べると法案への支持は高まっているが、国会の見通しはまだ不透明であると語った。野田佳彦首相への国民からの支持率が低下しており、同首相が提案している消費税増税をめぐって与党と野党が激しく対立していることから、解散総選挙となる可能性があるためだ。
【2012年2月28日 The Wall Street Journal】
橋下市長「カジノ、4年以内にメド」
大阪市の橋下徹市長(42)と大阪府の松井一郎知事(48)は28日に府公館で、香港のカジノ運営会社「メルコクラウンエンターテインメント」のローレンス・ホー最高経営責任者(CEO)と会談し、大阪へのカジノ誘致について意見交換した。橋下市長は「(4年間の)任期中に(誘致への)道筋を付けたい」と強調。実現に向け本気の姿勢を示した。
かねてから熱望していたカジノ実現に向け、大きなアピールだ。橋下市長は「僕たちの任期中に(誘致への)道筋を付けたいので、協力してもらいたい」と呼び掛け、ホー氏も「大阪への観光客が増えるよう一緒にやっていきたい」と応じた。
橋下市長は府知事時代の10年1月、シンガポールに初めてできたカジノを視察。「こういう施設が大阪に欲しい」と話し、当時は「エキスポランド」(閉園、大阪府吹田市)の跡地や府南部の岸和田市内を候補地に挙げていた。
府によると、「メルコクラウンエンターテインメント」は、マカオでカジノのほか、ホテルやスパなどを備えた統合型リゾート施設を経営している。2011年度のカジノを中心とするマカオの賭博業収入は、2兆6000億円で過去最高額を更新。今やカジノの代名詞である米ラスベガスを上回っている。会談は近年の成長著しい同社側から持ち掛け、市長側が応じたという。
橋下市長は一昨年の国会議員との意見交換会でも「日本はギャンブルを遠ざけるがゆえに坊ちゃん、お嬢ちゃんの国になっている。強い国にするためにもカジノ(合法化)法案を通してください」と“ギャンブル強国論”を強調。カジノの必要性を訴えてきたが、今回は実現へのメドを15年12月までの「任期中」につけると初めて明言。自らが代表を務める大阪維新の会から国会議員を送り込む計画があるだけに、この発言は今後、カジノ法案を真剣に検討するよう国会に迫る“圧力”にもなりそうだ。
民主、自民、公明など超党派の国会議員でつくる「国際観光産業振興議員連盟」はカジノ合法化に向けた関連法案の国会提出を模索。成立後は全国2、3か所での創設を検討している。現在は大阪府のほか、石原慎太郎都知事(79)がかつて「お台場カジノ」を提唱するなど積極的な東京、さらに神奈川、千葉、沖縄の各都県などが誘致の動きを見せている。
【2012年2月29日 報知新聞】